
こんにちは。ナビタイムジャパン マーケティングチームです。普段は主にBtoB向けのマーケ施策の検討などをしています。
本日は施策とは直接関係ないのですが、先日公開したテイクアウト・デリバリー店舗検索サイトを企画から10日、サイト構築はそのうち2日間でリリースまで実施したお話をご紹介したいと思います。外出自粛が進む中、あらゆることにスピード感が求められている今だからこそ、皆様のご活動のヒントとなれば幸いです。
「テイクアウト・デリバリーMap by NAVITIME」は、港区をはじめとした複数の自治体様と連携した情報と、自社収集情報を元にした、信頼性の高い情報のテイクアウト・デリバリー店舗検索サイトです。
実際のサイトはこちらからご覧いただけます。

1.アイデア
最初に本コンテンツのアイデアが出たのは、在宅勤務が始まって1週間ほど経過した4月上旬でした (弊社では昨今の情勢を受け3月31日(火)から在宅勤務となっております(※記事を執筆している4月30日現在)) 。
もともと社内では、職種に関わらず日々色々なアイデアがSlack(※社内で利用しているチャットツール)などで共有されているのですが、このアイデアもそのような中で出てきたものでした。
当時、テイクアウトを実施している飲食店情報のまとめサイトはいくつもありましたが、エリア横断的に検索が可能なサービスは多くはありませんでした。また自治体では店舗情報の一覧をまとめて公開している動きもありましたが、データの信頼性は担保されているものの、PDFなどのデータとして一覧が並んでいるケースが多い状況でした。
そこで、ユーザーがテイクアウト・デリバリーを実施している飲食店を探しやすい検索コンテンツを立ち上げられないかという話が出てきたのです。早速、コンテンツの検討と構築に入りました。
2.検討
アイデアが出てから、実際にどのようにコンテンツを構築するのかについては、事業責任者、プロダクトマネージャー、営業マネージャー、マーケティングチームで密に連絡を取りながら、主にSlackとweb会議で議論を進めていきました。
コンテンツ構築にあたって、大きく検討事項となったのは下記の2点です。(もちろん他にも多くのクリアすべき項目はありましたが、今回は割愛します)
(1) 迅速に公開できるか
(2) データをどのように収集するか
(1)については、4月上旬時点でテイクアウト・デリバリー検索サイトのニーズが大きかったためです。一からコンテンツを作成する案なども検討時には出ましたが、迅速に構築できること、その後の運用も容易に続けることができることから、データ登録のみで検索サイトを立ち上げられる、弊社の「店舗案内ASPパッケージ」を利用することとなりました。
(2)のデータ収集について、まずは必要なデータ定義を行いました。店舗案内ASPでは地図上にスポットを表示する機能がありますが、緯度経度がない場合にも住所から自動で補完できるため、登録する最低限必要なデータは、
「店舗名称」
「電話番号」
「住所(もしくは緯度経度)」
「提供サービス種別(テイクアウト・デリバリー)」
の4つとなりました。
またその他にも自由にデータ項目を付与することができるので、今回はカテゴリ、情報提供元リンク、メニューや金額、提供時間、お店からのメッセージなどの項目を任意項目として設定しました。
次にデータの収集方法に関しては、当初から自治体様の公開している店舗をより多くの人々に見つけてもらいたいという想いがあったため、
・自治体様に連絡をとり、飲食店データを提供していただく
・自社でデータ収集する
の2つを柱にしていくこととなりました。
とにかくスピード重視で進めようという共通認識があったおかげで、アイデアがでた翌日までには、上記の方針と役割が決定しました。
3.店舗案内ASPとは
実際のサービス公開までの話に移る前に、簡単に弊社の店舗案内ASPとはどのようなサービスなのか、ご説明させてください。
店舗案内ASPはナビタイムジャパンが法人向けに提供しているサービスで、店舗情報を登録するだけで簡単にweb上に店舗検索サイトを構築できます。また登録した情報をデータベースとして、店舗情報の管理にもお使いいただくことができ、現在大手飲食チェーン様をはじめ多くの企業様にご利用いただいております。

ロイヤルホールディングス株式会社様や他企業様の導入事例はこちらからご覧いただけます。
今回はこちらのサービスを活用して、テイクアウト・デリバリー店舗の検索サイトを構築することとなりました。
4.コンテンツ構築
構築方針と役割が決定したので、実際にコンテンツ作成に着手しました。コンテンツ構築にあたってはパッケージを利用するため必要な作業は少なく、
・サイトの全体デザインやカテゴリごとの画像の用意
・サービス名称や見出し文言の登録
などを実施し、着手からわずか2日程度で本番環境にサイトを公開することができました。
データの収集に関しては営業チームとマーケティングチームで連携し、オープンデータの自社収集と共に、複数の自治体へ連絡を取っていきました。幸いなことに多くの自治体様から好意的なご返事をいただき、随時データ連携を進めていくことができました。
そしてアイデアが出てから10日間ほど、コンテンツ構築に関しては2日間ほどで、実際にデータを登録したサイトをリリースすることができました。
5.まとめ
今回、スピード感を持って本サイトをリリースできた要因は、大きく2つあると考えています。
(1) みんなが同じ方向を向いていること
一つは、とにかく「スピード重視」という認識が、トップダウンではなく自然発生的に、検討段階からしっかりと関係者間で共有されていたことです。そのため初期の検討段階ではほぼ迷うことなく、パッケージを利用するという選択や、データ収集方針を決定することができました。
(2)コミュニケーション
もう一つは、コミュニケーションの質です。以前から社内で使い倒しているSlackや、web会議を頻繁に利用することで、在宅勤務中でしたが普段と変わらない質量のコミュニケーションを取ることができました。
また普段から、職種や所属に関わらずフラットにコミュニケーションを行うことができる素地ができていたことも、大きな要因だったと思います。
これらは今回に限らず、新しいサービスのローンチや既存サービスの機能改善時にも共通する、非常に重要なファクターだと思います。
6.おわりに
このコンテンツは、港区をはじめ多くの自治体様のご協力で成り立っています。この場を借りて、お礼申し上げます。
掲載情報はまだまだ拡充予定で、今後は全国チェーンの飲食店様の情報も掲載を行っていく予定です。
テイクアウト・デリバリー店舗を掲載したい!という自治体様や法人様は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
「テイクアウト・デリバリーMap by NAVITIME」が、皆様のランチ・ディナーをより楽しいものにする一助となれば幸いです。